【結論】「繰り上げ返済が損」は一律では正しいとは限らない
2026年2月に報じられた「住宅ローン、繰り上げ返済は損?『投資のほうが得』は本当か」という論点は、金利水準・教育費ピーク・共働き収入の見通しによって結論が変わります。追跡検証では、低金利局面では新NISA積立が有利でも、変動金利の上昇や教育費ダブルピークが重なると、繰り上げ返済が家計防衛の主力になる世帯が増えました。
重要なのは「投資か繰り上げ返済か」の二択ではなく、返済直前の現金、教育費、金利上昇リスクを分けて管理することです。
1. 教育費ダブルピーク期(夫47〜53歳)に訪れる家計キャッシュフローの落とし穴
30〜50代共働き世帯では、住宅ローンの返済負担と教育費支出が重なりやすい時期があります。特に夫47〜53歳前後は、中学受験・私立高校・大学前期課程・大学後期課程の費用が連続するケースが多く、家計の現金需要が急増します。
教育費ダブルピークで起きやすい典型的な負担
- 中学受験・中高一貫校:年間50〜100万円規模の支出が数年続く
- 大学入学初期:入学金・前期授業料で初年度に100〜150万円程度が必要
- 仕送り・生活費・教材費:月3〜8万円が継続
- 住宅ローン:月15〜25万円が固定で残る
この時期に「投資は長期的には有利」という前提だけで資金を積立に回すと、教育費取り崩し時に売却を迫られる可能性があります。追跡検証では、当初想定された「10年以上取り崩さない」前提が崩れ、大学入学直前や進学直後に現金化を急ぐケースが確認されました。
